模試の取り組み方
6月からそろそろ模試が増えてきます。模試は受け方、そしてその復習の仕方によってその後の成長がかなり違ってきます。どのようにして模試を生かして行くのかを見てみましょう。
模試には三つの種類があります。
①統一記述模試
②マーク(センター)模試
③志望校模試
模試は種類によって用い方が全く異なります。
模試を受ける準備
何事にも準備は肝心、皆さんは受験本番の準備として勉強をしているわけですが、模試はその役割によって準備の仕方が異なります。模試前に何をしなくてはならないか見ていきましょう。
①統一記述模試。
これには駿台模試や河合の全統記述などがありますが。この手の模試に対策は必要ありません。というのは確かに模試に合わせて勉強すれば、模試での成績はあがるのですが、受かりたいのは本番です。予備校に受かっても意味がありません。なので、あくまで現在の一般的な学力を測る基準として使うべきで、前日なども対策はせず、日常のルーティーンに従って勉強しましょう。
②マーク模試。
これは大概本物のセンター試験にかなり似ています。なので、本当のセンター試験に望むつもりで使うと良いでしょう。センターは形式慣れが大事なので、特に数学などはこうした模試の度に対策をし、どれだけセンター形式に慣れたかなどを確認すると良いでしょう。また、形式慣れによる得点上昇などは直前の影響を受けるものなので、前日にどの科目をやれば全体の得点が伸びやすいかなども見つけてみると良いでしょう。
③志望校模試。
これは言うまでもなく志望校の入試問題に似ています。今、志望校の試験を受けたら、何人くらいが自分より得点できるかなどがわかる模試です。これは入試本番の前日に自分が何をするのか想定し、前日の練習をしましょう。もちろん限られた時間に新しいことを詰め込むには無理がありますから、自分の弱点を重点的に確認するのがいいでしょう。そうすれば模試の成績もあげることが可能ですし、受験当日につながっていくはずです。
模試に持って行くもの
模試に必要な物は少ないですが意外に重要です。
たとえば、時計は自分のものをもっていく必要があります。
その理由は入試本番の会場には時計がついていないからです。腕時計をはずして机に置く場合など、自分が一番見やすいポジションを見つけるためにも、模試の場で試しましょう。
模試本番
模試が今の自分の実力やライバルとの差を確認できる重要な場であるのは言うまでもありませんが、一番重要なのは試験中の雰囲気です。試験監督や他の受験者、そして時間制限がある中で問題を解く機会は多くありません。その機会を生かすためにも緊張感を持って望みましょう。
そんな模試の場でやらなければならないことはなんでしょうか?
時間配分を考える!
①統一記述模試。
統一記述模試でも一番意識すべきなのは時間配分です。自分が受ける大学のものと制限時間や形式などは違うかもしれません。しかし、解答時間内で全ての問題に取り組む戦略を立てる経験を積むことができます。
②マーク模試。特にセンター本番じく時間との戦いになってくるので、常に時間を意識して問題に取り組んでください。
③志望校模試。これは解いている際に自信の無い問題に印をつけましょう。これは復習の際に役立つというのもそうなのですが、癖にすれば本番でも見直しが楽になります。
解答を埋める!
①統一記述模試
時間配分をいかに細かく練っても、時間が足りなくなることは必ずあります。そんなときは解答をできるだけ埋めてしまいましょう。結果判定がそのときの自分の実力と異なってしまうかもしれませんが、勘に頼ってしまってかまいません。
②マーク模試。
勘、当たります。本番でも同じ確率で当たります。以上。
③志望校模試。
特に国立大学は答えが分からない際に捻り出した答案でも、発想が評価され得点になることがあります。そういった際の予行演習としても答えを埋めましょう。
試験後
「長い時間集中して疲れた!模試で頑張ったから今日は勉強しなくていいや。」と開き直って休みましょう。ゲームなどをして遊ぶのも良いですが、しっかり休んで次の日からの模試の復習に備えましょう。帰ってすぐ復習するべきなんて意見が有りますが、本気で受けた模試の後の疲労は半端ありません。そんな状態で復習しても次の日には忘れているので、次の日から復習しましょう。
次の日にすることは、答え合わせと復習です。「結果が返ってきてからでいいんじゃないの?」という声があるかもしれませんがそれではさすがに効率が悪いです。
模試の結果が返ってくるのは一ヶ月後くらいになるので、そのとき自分が受けた試験がどうだったかなんて覚えていられないですよね。模試を受けた後にすぐできなかったところを見直せば、そのできなかったところを知識として定着させることができます。
間違えた箇所はもちろん、勘で答えて正解した問題も要注意です。勘に頼っても解答は埋めるべきですが、それをそのまま放置しては受験当日には結びつきません。自分の実力をあげることを最優先に考え、勘に頼って解いた問題を解くときにつけた印をたよりに復習しましょう。
そして復習は一度で完璧にしようとすることが重要です。同じミスを繰り返しては絶対してはいけません。
もう一度同じ問題がでたら満点がとれるくらい、一回の復習を集中して行いましょう。
答案返却後
模試の結果に一喜一憂することも模試の醍醐味ですが、まだまだ受験勉強はつづきます。模試の仕上げである答案返却後に何をすべきなのでしょうか。
①②
みなさんの多くは模試が帰ってきたら復習をやるべきだと思うのではないでしょうか。
しかし復習は根気が要る作業で時間がかかります。模試の復習はもし直後に行ってしまえば、この段階ではやらなくて大丈夫です。ですので、返却後は復習の代わりに他の勉強をしましょう。
③志望校模試。
これは違います。自分の順位だけでなく、自分の採点と予備校の採点との違いを参考に、大学はどう採点するか考え、一点でも点をとれるようしっかりと解答力をつけましょう。
どうでしょうか。模試による取り組み方の違い、分かっていただけたでしょうか。
こうした場合に適した対応をしていく事で合格に近づけます。頑張りましょう!団結!